ASIAN NOMAD LIFE

日本、香港、中国で生活・仕事をしてきてシンガポール在住8年目。
インバウンド消費過去最高も、中小企業が本気で輸出を考える時期に。
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    全国百貨店売上でインバウンド消費が過去最高になったというニュースが日経新聞オンラインに掲載されました。

     

    記事によると、3月の全国百貨店売上は5202億円で前年同月比0.1%増。うち約5.6%にあたる290億円が外国人による免税のインバウンド消費で過去最高。化粧品や高額ブランド商品を中心に6か月連続の伸びとなり、前年同月比は約1.5倍の48%増となったそうです。

     

    また富裕層による美術品や宝飾品などの高額消費も増加したということで、全体に非常に景気のいい話に聞こえます。

     

    しかし、気になったのは、売上全体の25%を占める食料品が2%減。また、平均気温の上昇で全体の3割を占める衣料品のスプリングコートやスカーフ、帽子などが好調だったため前年並みに売上が回復したという箇所です。

     

    日本国内で生産を続ける中小の食品製造業者はここ数十年にわたりデフレの波に翻弄され、低利益販売を余儀なくされてきました。その中で生き残りをかけ、高付加価値の商品を開発してパッケージなどにもこだわり、他社の同一商品と差別化を図ってきた業者の最大の販売先が全国の百貨店や高級スーパーだったのです。

     

    これは衣料品も同じで、商店街の専門店が活力を失ってユニクロやしまむらなど郊外型の大型SPA店舗やイオンタウンなどショッピングモールの低〜中価格商品に客を奪われる中、百貨店はこのような店では手に入らない「ちょっと良いもの」を求めてやってくる客層をターゲットに国内中堅ブランドを扱っていました。

     

    ところが、インバウンド消費では国内中小メーカーのこだわり食品は外国人に認知度が低く購買対象になりにくいですし、衣料品も同様。その結果食料品は前年比2%減、好調とわれた衣料品も前年並みにとどまるとふるわない結果となっていますし、日本人の消費のみに限定すればどちらもこの数字以上に減っているのではないかと考えられます。

     

    最大の要因は、団塊世代消費の鈍化と少子化による全体的な消費人口の減少です。

     

    記事の最後は「日本百貨店協会の西田光宏常務理事は「好調な訪日外国人消費は東京オリンピックのある2020年までは続くだろう」との見方を示した。」と締めくくられていますが、では百貨店で商品を販売しているメーカーが2020年以降に生き残っていくにはどうするべきか?

     

    個人的には、ありとあらゆる手段を使って輸出に活路を見出すしかないと思います。

    | 後藤百合子 | 高齢化社会とビジネス | 20:47 | - | - |
    70年代のミュージシャンたちがインドに惹かれた理由が少しわかったこと
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      JUGEMテーマ:スピリチュアル

       

      この週末の3日間、シンガポールの劇場&コンサートホールEsplanadeで「A Tapestry of Sacred Music」という無料イベントが開催されています。

       

      宗教的民族音楽を世界中からキュレーションというなかなか意欲的な試みで、最大の目玉はビザンチン王国の宗教音楽の流れをひくというトルコ人間国宝的なフルート奏者(尺八のような音でしたが)Kudsi Erguner率いるアンサンブルのコンサート。Esplandeのコンサートホールを満員にしての演奏でした。

       

      その他にもチベットの仮面舞踏音楽、韓国のシャーマン音楽、西アフリカの儀式ドラム、シーク教徒による祈りの音楽、中世イタリアのフランシスコ会の聖歌等々、非常にマニアックで滅多に聴けないものが多く、昨晩は夕方から夜遅くまで会場をハシゴしていました。

       

      その中でも一番感銘を受けたのが、インドのベンガル州に古くから伝わる宗教音楽のBaul。

       

      もともとは「狂った」という意味で、修行僧のように楽器以外は何も持たない奏者たちが、村から村を放浪して歌い踊りながら神への賛美を行ったそうです。日本で言えば琵琶奏者のようなものでしょうか。

       

      その現代における第一人者Parvathy BaulがEsplandeのコンコースでパフォーマンス。

       

       

      特にこの「アーノンド」という曲は、Truth in a Joyをテーマにクリシュナとの交歓を表現した歌で、心臓を鷲掴みにして揺さぶられるような演奏に非常に感銘を受け、70年代にビートルズをはじめ多くの欧米のミュージシャンたちが強くインドに惹かれ、インドを聖地として崇めた理由が少しわかった気がしました。

       

      インドのこれから。中国のようにただの経済発展にとどまらず、このようなバックグランドを素地にどんな精神的変革を世界にもたらしてくれるのか、ますます目を離せません。

       

      | 後藤百合子 | インド | 13:54 | - | - |
      第二の仕事人生の要は「何をしないか」
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        JUGEMテーマ:幸せなお金と時間の使い方

         

        昨日の日経ビジネスオンラインに掲載された『あの人はなぜ年齢を重ねても生産的なのか「第二の人生のマネジメント」とは』という記事を読みました。

         

        1年半前に19年間続けた仕事を辞め、昨年からは不定期で専門学校に通っては新たに知識や技術を学びつつ、まったく新しいビジネスを新たに始めた私にとって非常に意義深い記事でした。

         

        ドラッカーは、年齢を重ねるごとに、「何をやらないか」を厳格に決めていました。限られた時間で生産的であるためには、「何をやるか」以上に「何をやらないか」の意思決定が決定的に重要だからです。これも、自分を相対化し、自分という資源の活かし方を知ることで初めてできることです。

         

        筆者がこう述べられているように、第二の人生の仕事とそれ以前の仕事の最大の違いは「使える時間が限られていること」です。

         

        私は今年55歳。平均的な健康寿命75歳である程度仕事の目途をつけようとすると、残された時間はわずか20年。この間に納得できる何事かを成し遂げようと思ったら、無駄にできる時間は一秒もありません。

         

        それをふまえた上で、「何をやらないか」を真剣に考えてみました。

         

        1.不得意なこと

        これまでの仕事人生の中で自分が得意なことも不得意なことも十分理解してきました。そこで、今後は不得意なことをできる限りせず得意なことに集中したいと思います。不得意なことは得意なことに比べて時間がかかるだけでなく無理して続けても良い結果が出ず、ストレスも大きいからです。そうであれば得意なことに集中して不得意なことはまったくしないか、他の人にやってもらうことです。

         

        2.過度なストレスがかかること

        適度なストレスは克己心を養いますが、過度なストレスは健康に悪いだけでなく仕事の能率にも悪影響を及ぼします。私の場合、以前の仕事では移動が多く肉体的のみならず精神的にもかなりのストレスだったため今後はできるだけ移動を少なくし、人間関係でもストレスの少ない仕事をしたいと考えています。

         

        3.ハイリスク・ハイリターンなこと

        高齢になってもいつまでも事業を拡大したいと考える事業意欲旺盛な方がいらっしゃるいっぽう、私を含め多くの一般庶民は老後は心労の種をできるだけ少なくして穏やかに暮らしたいと考えるのが普通です。新しいことへの挑戦は大切ですが、そのためにこれまでの人生で培ってきた大切なもの(家族や蓄えなど)を賭けるリスクは冒せません。ローリターンでも堅実にできる仕事が理想です。

         

        4.配偶者に大きな犠牲を強いること

        第二の人生で最も大切なのは夫婦関係です。第一の人生では子育てやら仕事やらが優先順位の上に来ていたので夫婦もお互いに犠牲を強いられることが多かったですが、今後は配偶者が人生のパートナーとしての重要度を増していきます。お互いの親の介護問題もあり、自分たち自身の健康面でも問題が出てくることも多くなるでしょうから、いざという時には家族のケアに時間を割けるようにしておきたいと思います。

         

        5.人の評価を求めること

        人間の本質として「人から評価されたい」は自然な欲求です。しかし人から認められるために多大な労力を使うより、本当に自分がしたいことだけをする人生の方が最終的には幸せだと思います。上司の評価、同僚の評価、顧客からの評価、友人や知人からの評価とこれまで様々な人々からの評価を求めて仕事に情熱を傾けてきた人でも、第二の人生では自分自身が本当に納得できる仕事を極めた方が意義あるものになると思います。

         

        以上、若い人には物足りなくつまらないと思われるかもしれませんが、人生のさまざまなステージにおいて同じ人間でも肉体的、精神的、心理的な変化により求めるものが違ってくるのだと最近つくづく感じるようになりました。

         

        60代、70代となったらまた考えることも変わってくるのかもしれませんが、ハイデッカーのように体が動かなくなるまでは現役で、できうる限り仕事を続けたいものです。

        | 後藤百合子 | 高齢化社会とビジネス | 21:06 | - | - |
        シンガポールの激安コーヒーバッグはけっこう本格的
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          最近はまっているコーヒーバッグ。

           

          たまたまいつも買っているコーヒー豆がきれてしまい急場しのぎで近所のスーパーで買ったのですが、意外といけたのでいろいろなメーカーのものを試している最中です。

           

          このブランドは3パック(1パック20袋入り)セットで$11.2ドル(約920円)なので、1袋あたり15円ちょっとと激安。

           

          Kopi'Oというのはマレー語で「ブラックコーヒー」で、Only1と書いてあるので砂糖も入っていません。バッグの中には粗挽きのコーヒー豆のみ。

           

          お湯を注ぐだけですぐコーヒーが飲めます。忙しい朝にはぴったり。

           

          お味はシンガポールの屋台ホーカーと同じで苦め、香りが強く本格的。酸っぱさはありません。

           

          私は薄めのコーヒーが好きなので、飲み終わった後ティーバッグみたいにもう一度お湯を注いで飲んだりします。

           

          ちょっと嵩ばりますが、軽いのでシンガポール土産にも良いと思います。

          | 後藤百合子 | Singapore Food | 19:01 | - | - |
          今こそ問われる直接民主主義の価値
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            JUGEMテーマ:政治

             

            今週月曜日の夜10時頃、シンガポールの国会議員Tan氏(43歳)がMeet-the-Peopleセッション(その地区選出の国会議員が市民と直接話す会)中に若い男に襲撃され軽傷を負う事件が発生しました。

             

            動機はまだ不明のようですが、男はすぐに周囲のボランティアらによって取り押さえられ警察に通報。Tan氏は病院で診察を受けた後セッション会場に戻り市民との面接を再開。自分自身を襲撃した男に対しても「問題を抱えていると話していたようでできるだけ今後も彼の力になりたい」と語っているそうです。

             

            以前の記事でも書きましたが、シンガポールではこのように一般市民が国会議員に会って直接陳情する機会が確保されています。

             

            私が住んでいる地域選出の国会議員にはゴー・チョクトン元首相がいますが、私が直接会って意見を言ったりお願いしたりしたいことがあれば会うことが可能。あらかじめ告知されているMeet-the-Peopleセッションの日に会場に行って列に並べばいいだけなのです。

             

            シンガポール国民の多くが政治に満足しているのは、経済成長によって国民生活が豊かになったこと(パン)や、建国記念日のナショナル・パレードを筆頭として無料の娯楽や文化行事が豊富に提供されること(サーカス)に加えて、このセッションによる直接民主主義が非常に大きいと私は考えています。

             

            そのため圧倒的多数を誇る与党PAP(People's Action Party)は、過去に数回このような国会議員襲撃事件があったにもかかわらずこのセッションを止めていませんし、今後止めるつもりもないようです。

             

            日本でもこのようなシステムがあればいいのに、と常々思っていましたが、最近、史上最年少で市長となった千葉市の熊谷俊人市長(40歳)がツイッターで直接市民と対話する会を定期的に開催していることを知りました。

             

            さすがに直接会場があるわけではなくヴァーチャル空間での対話になりますが、誰でも市長に直接意見が言えるのは非常に貴重な機会です。

             

            その効果も作用してか、熊谷市長は3期目となる前回の選挙で「過去最高の18万2081票を獲得し、81.3%という圧倒的な得票率」を実現したそう。

             

            自国の政治に期待せず選挙にも行かない人々の大半は「どうせ投票しても何も変わらない」という間接政治に絶望している人々だと思います。しかし、政治は私たち市民の日常生活に多大な影響を及ぼすだけでなく、私たちの子どもたちや孫たちの世代にも関わってくるものです。民主主義の根幹である選挙による政治を放棄していいわけがありません。

             

            選挙の重要性を取り戻すためにも、私たちが所属する地方自治体や国の政治や自分たちが直面する問題について、私たちを代表して政治を行ってくれている政治家に直接話しそれを政治に反映してもらう直接民主主義の機会がもっともっと増えてほしいと思います。

            | 後藤百合子 | 日本のこれから | 20:42 | - | - |
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