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    変わるライフスタイルと変わる飲食業界
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      イギリスの有名シェフ、ジェイミー・オリバーが経営するレストラン・チェーンが倒産しました。

       

      forbesjapan.com

       

      ジェイミーは20代前半でテレビ番組「The Necked Chef」に登場。コック服はおろかエプロンもせずに普通の家のキッチン(と思わせるようなスタジオ)で料理。普通に友人と会話するようにしゃべりながら数々の本格的な西洋料理を手際よく作る彼の腕前と、ゲストに有名人を迎えてもへつらったり媚びたりせず、田舎の一般人と同じ態度で接する飾らない人柄に多くの人々が魅了されてきました。

       

      特に彼の肉料理は絶品。私も日本に住んでいた頃はスカパー、シンガポールに移ってからは地元テレビでジェイミーの番組を観てはマネしてよく作りました。「英国料理はまずい」というそれまでの概念が時代遅れとなった理由の一つが、ジェイミー・オリバーの出現だったといっても過言ではないと思います。

       

      その結果、この20年間彼のテレビ番組出演は絶えることなく続き、料理本も次々と出版。記事にもあるように、大企業と組んでのキッチン用品販売やレシピ提供などの事業にも進出してきました。特に、レストラン事業は1,300人の従業員を抱える一大ビジネスになっていたそうです。

       

      しかし、時代は変わります。

       

      私は行ったことがないのですが、シンガポールにもあるJamie's Italianレストランのメニューを見てみたところ、看板メニューらしきジェイミーのイタリアン・バーガーが38.95ドル(日本円で約3,100円)。これにサービス料と消費税がプラスされると3,600円以上に。サラダか前菜をつけて、ワインやデザートをオーダーすれば、一人1万円近くになる計算です。

       

      確かに決して安くない金額ですが、素材にこだわる彼のことですから材料にはいいものを使っているでしょうし、ひと昔前だったら、普通のカップルがドレスアップして年に数回、こんなレストランで食事するのも当たり前だったでしょう。

       

      しかし、現在はファッションもファストファッションの時代。お金持ちでもH&Mやユニクロを着てIKEAに行くのが当たり前で、見栄をはるためのファッションは下火に。「食」にもこの影響が出てきています。

       

      記事でも触れられているように、最近、Delivaroo(デリバルー)というレストランの料理を自宅に宅配するサービスを提供する会社にAmazonが出資して話題になりましたが、ここ数年、この分野が急成長。シンガポールにもDelivarooの他に、Food PandaやGrabFoodなどの会社があり、利用者が年々増えています。

       

      昨年、私が中価格帯のレストランで働いていたときには、これらのデリバリーサービスのオーダーが5〜10件に1件くらいの割合とその数の多さに驚きました。

       

      普通のレストランでは店で食べる場合と価格は同じですが、家賃とサービススタッフの人件費が不要であれば、当然コストは下がりますので飲食店にとっては悪くないサービス。客席数が少ない店でもこのサービスを使えば大きな売り上げを上げることが可能です。

       

      また、デリバリー専門レストランであれば、より質の高い料理をよりリーゾナブルな価格で提供できますので、同クラスのレストランと比較して価格的に優位に立つことができるでしょう。

       

      しかし、このような消費者の傾向は、単に価格の問題というより、世界的なライフスタイルの変化の結果だと言えます。中価格帯レストランのデリバリーのみならず、高級料理分野においても、シェフが自宅を訪れて料理をしてくれる「プライベート・シェフ」サービスが台頭しつつあるのです(シェフのランクにもよりますが決して安くはありません)。

       

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      日本で引きこもりになる人の数が年々増加していたり、アメリカのショッピングモールに閑古鳥が鳴くようになったのと同じく、現在、ヨーロッパやアジアでも同じような現象が起きつつあります。

       

      豊かになるにつれ庶民の車の保有台数が激増したシンガポールでも、車を保有するための権利(COE)を買う価格が昨年末には8年ぶりの低水準(価格はオークションで需給バランスにより決まります)。一時持ち直しましたが、昨日のニュースによるとまた大幅に下がっているようです。

       

      これは単に景気の問題というより(シンガポール人の給与水準や物価水準は依然として決して低くありません)、車に乗って外出し、ショッピングや外食を楽しむ、というライフスタイル自体が変わっていると考えるほうが自然です。

       

      ジェイミーのお店で働いていた従業員の方々にはお気の毒ですが、レストラン・ビジネスは失敗に終わったとはいえ彼のレシピや料理の腕前にはまだまだ多くの需要があるはずですので、これを機会にまた新たなビジネスの方向をみつけて再出発してもらいたいと思います。

       

       

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      | Yuriko Goto | 世界経済 | 10:27 | - | - |
      マーケットはまだまだ強気でもシンガポールでは足元を固め始めた。
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        JUGEMテーマ:経済全般

         

         

        本日のダイヤモンド・オンライン掲載のWSJ記事「アマゾン「最高で最悪」の四半期 10-12月期決算、減速の兆しにおびえる株主」は、現在の世界の経済状況を象徴する記事でした。

        米アマゾン・ドット・コムが発表した2018年10-12月期(第4四半期)決算は、過去最高かつこの数年で最悪の四半期決算となった。最高・最悪のどちらも真実であることは、(今のところ)世界最大の時価総額を誇る同社を評価する際に特有の矛盾だ。

        記事では、小売業界で独走を続け、クラウド・コンピューティングで企業向けサービスでも勢力圏を拡大しているAmazonの成長スピードが鈍化していること、売上や利益の予想を実績が下回っている現実を伝えていますが、実際にAmazonの株価は去年9月に2,000ドル超えしてからじりじりと下がり続け、直近では1,600ドル強と2割近く下落。(Googleのアルファベットも下がっていますが最高値時と比べた下げ幅は10%程度、Facebookに至っては個人情報漏洩問題以降下落の一途をたどっていたのが、好調な決算発表を受けて急回復しています)

         

        他方、毎回楽しみにしている本日付け日経電子版のコラム「豊島逸夫の金のつぶやき」では、「早まったか、FRB議長の政策転換」というタイトルで、景気減速を危ぶんでFRBが今年の利上げは慎重に行うと、事実上利上げ凍結と受け取られた発言の後、1月の米雇用統計が予想を大幅に上回る数字となっていたり、ISM製造業景況指数や受注指数も生産指数も好調と、米企業業績の堅調さを紹介した後、

        引き締めなら株式から債券へ、緩和なら債券から株式へとマネーはシフトするものだ。ところが、最近は株式も債券も同じ方向に動く傾向が強まっている。

        と、不可解なマーケットの動きに疑問を呈しています。

         

        日経電子版では同じ画面で「中国減速、世界の企業業績に影 18年10〜12月 日本・アジアは減益」という記事も掲載されており、今週から旧正月休みに入った中国・香港マーケットの行く手を待ち受ける暗雲を示唆。先月業績の急激な悪化が発表されたの日本電産ショックも冷めやらぬ中、今後の日本経済に与える影響も心配されます。

         

        シンガポールではどのような見方がされているのでしょうか?

         

        先月、私のシンガポールのメインバンクであるDBS銀行とHSBC銀行の年初セミナーに参加してきましたが、「デジタルやメディカルはじめ米国経済はまだまだ底堅い」「中国で国内線に乗って上からずっとその街並みを見るといい。この経済が簡単に潰れるとは誰も思わない」「たとえ中国経済が悪くなっても逆に東南アジアや南アジアに注目が集まりまだまだ成長の余地はある」と強気発言のオンパレード。DBS銀行はオンラインバンキングの画面も昨年に引き続いてずっと雄牛の写真で、ブル相場を取り下げていません。

         

        いっぽうで、先週はこの2つのメインバンクから気になる手紙を受け取りました。

         

        DBS銀行からは、いつも窓口になってくれている営業担当のリレーションシップ・マネージャー以外に投資カウンセラーの担当をつけることにしたので、近々連絡がいきますというお知らせ。

        In times of market volatility, I encourage you to take this opportunity to review your portfolio with our dedicated team so we can help you strategiese accodingly.  xxxx will be able to share our CIO's view on the market outlook as well as identify opportunities for you.

        このように市場不安定な時期に、当社の献身的なチームと貴殿のポートフォリオを見直し、それにより今後の投資戦略を見直すことをお勧めします。スタッフのxxxxがわが社の最高投資責任者のマーケット予測をお伝えし、投資機会を提供します。

        DBSセミナーでは、シンガポールでは昨年の世界的な株価下落により、平均で12%程度の金融資産の価値の下落があったと言っていましたし、アンケートでも現金ポジションを増やしている人が多かったため、販促の一環でこんなことを始めるのかとも思いましたが、私のこれまでの経験からすると投資カウンセラーは営業担当と違い、基本的には特定の商品を勧めることはありません。また、銀行側の利益にならないことでも、聞けば必ず丁寧に教えてくれます。

         

        ということはやはり、今後のマーケットに予想される混乱を先取りして、強気一点張りの商品から徐々に手を引かせようとしているのではないか、と勘繰らざるを得ないのです。

         

        同じく、もう一つのメインバンクのHSBCからも、accredited investor(認定投資家)ステータスに関する法律が4月から変わるので、ステータス継続のために速やかに資産目録やローン残高等の書類添付の上、書類を提出するようにという手紙がきました。

         

        これまでも投資に関するレベルチェックは数年毎に支店に出向いてさせられてきましたが、今後は個人の資産状況を踏まえて新たに規制がかけられる模様です。このタイミングでそのような政府の締め付けが厳しくなってきているのも、波乱相場に備えつつあるのかなとも思います。

         

        いずれにせよ、シンガポール政府や金融機関が表面的には強気を装いつつも着々と足元固めに入り始めた状況をみると、悲観相場はすでに始まりつつあるのかもしれません。旧正月明けのマーケットの行方が楽しみです。

        | Yuriko Goto | 世界経済 | 12:33 | - | - |
        インフラを国が支える時代の終焉
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          JUGEMテーマ:経済全般

           

          昨年5月、資金繰りに行き詰まりシンガポールの裁判所に支払い猶予措置を申請、現在財政再建中のシンガポールを代表する水処理企業Hyfluxの債権者説明会に参加してきました。

           

          Hyfluxはシンガポール証券取引所の上場企業(現在は取引停止中)で、2017年の売上高3億5千万Sドル(約280億円)、総資産36億Sドル(約2,900億円)。シンガポールで使用される水の1/3を処理しており、所有・運営するプラントは国内のみならず中国、インド、中近東、アフリカなど世界各地にあり、水ビジネスで世界をリードするシンガポールの代表的な企業の一つとされてきました。

           

          特にシンガポール政府が力を入れてきた下水処理を100%行い飲料水などにリサイクルする「ニューウォーター」プラントの第1号を受注したのはHyfluxビジネスのマイルストーンであり、このプラントでできた水を美味しそうにコップから飲む故リー・クワンユー元首相の姿を私も鮮明に記憶しています。

           

          創業者であり長年CEOを務めてきたオリビア・ラム氏は、マレーシア生まれで孤児として育てられ、苦学してシンガポール国立大学を卒業。独力でここまでHyfluxを育ててきた立志伝中の人物としてシンガポールの「ポスター・ガール」と呼ばれてきました。また、最近は電力事業にも進出し、2015年には政府から25年契約でゴミ焼却/発電事業を受注。三菱重工と共同で施設を建設し今年完成予定ですが、Hyfluxの資金ショートを受けて三菱重工が追加出資をする模様です。

           

          このように水や電力供給という国家の基幹となるインフラ企業として必要不可欠な会社だったはずなのですが、Hyfluxは設備投資に必要な莫大なキャッシュをほぼ自前で調達しなければならず、ここ数年は銀行融資だけではとても資金繰りがつかずに社債を乱発。今回の資金ショートも5億Sドル(約400億円)にものぼる年6%という高配当の永久債の利払いができずに起きたものでした。

           

          私が持っているのは昨年償還されるはずだったずっと低配当の普通社債ですが、何年も前に買ったときにはシンガポール政府の投資会社であるテマセク・ホールディングスが大口株主であり、シンガポールの基幹インフラを担っている会社という絶対安全銘柄のつもりで購入。その目論見はまったくはずれてしまいました(Temasekもいつの間にか大口株主でなくなっていました)。

           

          私と同様、Hyfluxの社債や株を保有してきたシンガポール人は多いため、今後の再建の行方に大きな注目が集まっており、少しでも動きがあると夜の一般ニュースのトップニュースになるほど。とりわけ昨年注目を集めたのが、インドネシアの財閥サリム/メディコグループによる4億ドル(約320億円)出資による株60%引き受けというニュースでした(これ以外に1億3千万ドルの株主融資も行っています)。

           

          この白馬の騎士の登場により、Hyfluxは当面の運転資金を確保して営業を続けてきたのですが、驚いたのはシンガポール国民。文字通り国民生活の生命線である水供給の1/3も担う会社が外国資本になることを是としたシンガポール政府の姿勢が俄かには信じられなかったからです。

           

          この展開の前には、大方の予想では民間会社の買収金額で不足する場合は政府が補てんするなど、国家財産として施設の存続を最優先するのではと考えられていました。それを完全に否定するかのように担当大臣が「一企業の問題」と突き放したうえで、「水供給プラントは今後も増える予定で、Hyfluxの株が外国企業に保有されても安全保障の面でまったく問題ない」と政府によるHyflux救済を否定したのです。

           

          今回の債権者集会には、白馬の騎士となったサリム/メドゥコグループからも責任者が出席して自社事業紹介や今後の計画について話をしていましたが、今回の買収の最大の目的はどうやら、Hyfluxの高度なインフラ技術をインドネシアやフィリピンなどでの自社グループの事業に活用していきたいというところのようです。確かにHyfluxのもつ設備のみならずその技術も同時に入手できるのであれば、インドネシア最大の財閥であるサリム・グループや、やはりインドネシアを代表する資源/エネルギーグループであるメドゥコ・グループにとって数百億円程度の投資は十分にお得な買い物なのかもしれません。

           

          このところ日本でも水道事業の民営化や、度重なる新幹線輸出や原発輸出計画の頓挫が注目されています。

           

          世界的な潮流をみていると、従来のように民間では採算のとれないインフラ事業を、国家が赤字覚悟で巨額な税金を投下して運営していくというビジネスモデルはもうどこの国でも成立しないのではないか、逆に国内外を問わず資金力のある民間企業に入札を競わせ、国は初期プランだけに注力し、その後は民間会社の事業運営収益から得られる利益の一部を享受する方向に向かっているような気がしてなりません。

           

          これまでの花形産業であり、世界中のマネーを集めてきた重厚長大なインフラ産業が今、岐路に立たされているのではないでしょうか。

          | Yuriko Goto | 世界経済 | 17:07 | - | - |
          個人情報をめぐるFacebookの姿勢の根底にあるもの
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            Facebookの個人情報流出事件が混乱を極めています。

             

            当初は5,000万人と見積もられていた流出個人データが、本日の報道によると8,700万人まで拡大。ザッカーバーグCEOが11日に開かれる米議会の公聴会に証人として出席することも決定しています。

             

            なぜこれほどまでに事が大きくなってしまったのか?

             

            その理由はFacebook社という会社がもつDNAのせいであり、今回の事件は起こるべくして起こったような気がします。

             

            というのも3月のほぼ1か月、Facebookの子会社であるInstagramに新しくアカウントを作り、実験的にある商品の販促をしてみたところ、個人情報をふんだんに分析して使っている様子が見てとれたのです。

             

            Facebookでも同じですが、InstagramではまずFacebookの友達やスマホに登録されている連絡先をマッチングさせて、フォローするアカウントを勧めてきます。同時に、アップした写真や個人情報に基づいてと推測しますが、世界中のありとあらゆる国からフォローすべきアカウントを探し出しこちらのアカウントも拡散していくのです。

             

            勧められたりフォローされたのはたいていは私が販促しようと考えていた商品と関連したアカウントでしたが、何がヒットしたのか、一日中ひっきりなしに自分のセルフィ―をアップするアメリカの小学生や、上半身の筋肉を見せびらかす20代男性と思われるアカウント、ロシア語びっしりで何が書いてあるのかさっぱりわからないアカウントなど、なぜこのような人たちにフォローされるのかまったく不明なものも少なくありませんでした。

             

            映画『ソーシャルネットワーク』では、ザッカーバーグCEOがFacebookのアイディアを思いついたハーバード大学時代のことが描かれています。

             

            Facebookの原型は女子学生を比較して好きな方を選ぶという単純な人気投票サイトでした。しかしこの時点で女子学生の写真はハッキングで盗んだものですし、たちまち人気になったこのサイトを利用した男子学生たちも彼女たちの顔にとどまらず、性格や生活などについて言いたい放題。この頃からすでにザッカーバーグCEOの頭の中には「プライバシー」などという感覚はなかったようです。

             

            他の企業はどうでしょうか?

             

            Amazonも確かに過去の購入履歴を元にさまざまな商品を販促してきますが、ある商品のレビューを書いてもその内容を分析して関連した商品の情報を取り出している様子はみえません。

             

            Googleとなるとさらに徹底しており、無料の販促ソフトを使っている際に自社の広告利用を控えめに勧めることはあっても、それ以外の個人情報を使っている形跡はまったくありませんし(私はメールや写真ストレージを含めGoogleのヘビーユーザーです)、むしろ利用者の便宜を図って他社のサービスへ関連付ける機能が非常に多いことによく驚かされます。

             

            その技術力とデータ蓄積力をもってしたらAmazonやGoogleがFacebook社よりもっと露骨にセールスプロモーションをしてきても不思議ではないのですが、3社の中でFacebook社だけにこの傾向が非常に強いのです(LINEはほとんど使っていないのでわかりませんが)。

             

            学生が軽いノリで他の学生の噂話をしそれを臆面もなくサイトで拡散してしまう。

             

            これがFacebook社の出自であり個人情報に対する姿勢であったわけですが、そのDNAは残念ながら現在に至るまで脈々と受け継がれてきたようです。

             

            ただ、現実にはこのようなノリやつながり方が大好きな人たちが多いのも事実。彼らが自分自身の個人情報というものに対しどこまで流出を許容できるかが今後のFacebook社の行く手を左右する気がします。

            | Yuriko Goto | 世界経済 | 22:54 | - | - |
            米ハイテク株は買い時か?
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              Facebook社の個人情報漏洩問題に端を発し、米ナスダックの優良企業株価が大きく下落しています。

               

              特に火元のFacebookとGoogleのアルファベットは下げ幅が大きく、Facebookは今年1月の最高値と比べると20%以上の下落、アルファベットも約15%下がっています。

               

              アップルはけっこう株の値動きが激しい企業なので、現在の下げ幅は平常運転と言える範囲かもしれませんが、ここ数年、ずっと右肩上がりを続けてきたAmazonもいったんお休みという感じ。

               

              しかし、おもしろいのはこれだけ下げても、どの企業も最長で半年前くらいの株価までしか下がってないんですね(Facebookを除き)。それだけ短期間で大幅に値上がりしてきたわけです。

               

              しかもテクノロジー企業なので、製造業などと違って投資の実態が非常にわかりにくい。今、持っている機械や工場を売却したらいくらになるのか、という目に見える資産から企業価値を測る計算が非常に難しいからです。

               

              ソフトウェア開発はやたらとお金がかかりますが、それを使ったサービスが世の中に受け入れられてグローバルスタンダードになってしまえば莫大な利益が期待できます。しかし、世界中のユーザーが満足するサービスを提供し続け、ライバルに水をあけ続けるためにはさらに資本投下してソフトウェア開発をしなければならず、永遠にこのイタチごっこが終わりません。

               

              このためこれらの米ハイテク企業4巨頭は、アップルを除き、株主に配当せずに利益をすべて開発投資に回してしまっているのです(米株式に詳しい方には常識ですが、最初知ったとき目が点になりました。アップルと同程度の社歴をもつマイクロソフトは普通に配当しています)。


              配当がないといういうことは、株主の保有目的はキャピタルゲイン、つまり株価が上がることに尽きます。そのため上げ幅も下げ幅も大きくなるのでしょうが、この異常な高騰がどこで止まるのかは誰にもわかりませんし、まだまだ適正価格になっていないと指摘する人もいます(仮想通貨と違って投機でないのは現実にお金を生む事業があることですが、その事業の将来評価で意見が分かれるようです)。

               

              株式についてはもうそろそろ下げ始めるだろう、という悲観論も出始めているいっぽう、株式市場と密接な関係がある不動産市場は世界的にまだまだ勢いがあり、底堅い経済成長が続く東南アジアから南アジアの金融センターであるシンガポールでは、市場は不安定だが強気の姿勢を崩さない、というところがメインストリームのようです。

               

              去年の今頃は朝鮮半島問題が世界経済最大の不安要因でしたが、今年はハイテク株の動向から目が離せない展開になっていきそうです。

              | Yuriko Goto | 世界経済 | 19:05 | - | - |
              米、鉄鋼及びアルミニウム関税措置に対する各国の対応状況
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                JUGEMテーマ:国際社会

                JETRO調査によると、米国への鉄鋼及びアルミニウム輸出上位国は下記の通り。

                 

                 

                上記表内にあって今回、執行猶予措置の対象とならなかった国の対応は下記の通り。

                 

                <ロシア>

                WTOへの提訴と報復措置を検討。今回の鉄鋼への関税措置では少なくとも20憶ドル以上の被害を被る可能性と指摘。それに応じた対抗措置を取る予定。http://txbiz.tv-tokyo.co.jp/txn/news_txn/post_151915/

                 

                <中国>

                報復措置として約30憶ドル128品目の米国からの輸入製品への課税、鉄鋼管、生鮮果物及びワインに15%、豚肉と再生アルミニウムに25%を発表。https://www.ft.com/content/c0ec2832-2e44-11e8-9b4b-bc4b9f08f381

                また、WTO提訴を予定。http://www.xinhuanet.com/english/2018-03/23/c_137059651.htm

                 

                <トルコ>

                もともと価格が安いため大きな影響なく、逆にリラ下落で競争力が増し、米国でのシェアを増やせる可能性もある。

                https://www.reuters.com/article/us-usa-trade-trump-turkey/turkish-steelmaker-considers-u-s-expansion-after-tariff-increase-idUSKCN1GE1EQ

                対USDトルコリラ為替チャート https://jp.investing.com/currencies/usd-try

                 

                <台湾>

                今月18日から交渉団を米国に派遣して例外措置を求めていたが、台湾出荷製品の一部に中国製の疑いありと指摘される。例外措置を受けるための交渉継続。http://focustaiwan.tw/news/aeco/201803240005.aspx

                 

                <インド>

                今月13日にWTO加盟24か国の官僚をニューデリーに集めて非公式協議。インドの鉄鋼及びアルミニウムの米国輸出は合計15億ドル程度とたいした額ではないが、これが薬品等の先例になる可能性があると政府関係者は憂慮。ただし、まだWTO提訴に踏み切るところまでいかず「安全保障面で重要な国」認定をめざしたほうがいいという意見の官僚も。https://www.ft.com/content/8627370a-2818-11e8-b27e-cc62a39d57a0

                 

                <アラブ首長国連邦>

                関税措置は米国の自動車産業に悪影響を与えると指摘。影響を最小限に抑えるよう政府が米政府と交渉を進めており、今後もアルミニウムの輸出と例外措置の交渉は継続。https://www.thenational.ae/world/the-americas/uae-expected-to-quietly-mitigate-impact-from-trump-s-new-aluminium-and-steel-tariffs-1.711689

                 

                <バーレーン>

                米国の高名な法律事務所と契約して米政府に対しロビー活動を開始。中東の安全保障問題も交渉カードに。https://www.al-monitor.com/pulse/originals/2018/03/bahrain-lobby-against-trump-aluminum-tariffs.html

                 

                <カタール>

                不明

                 

                <南アフリカ共和国>

                例外措置への要請拒否について遺憾及び、米政府との交渉継続を表明。http://www.xinhuanet.com/english/2018-03/24/c_137061084.htm

                 

                <ベネズエラ>

                不明。ただし、この10年でベネズエラボリバルはUSドルに対し約1/10に下落。http://www.xe.com/ja/currencycharts/?from=VEF&to=USD&view=10Y

                 

                <日本>

                今回の措置発行を受けての公式な外務大臣談話はなし(3/9のみ「遺憾」「今後適切に対応」とコメント)。http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/d_gaimu.html

                 

                中国による知的財産権の侵害を理由にする制裁措置については、麻生太郎財務相は、内容を精査するとともに「米国の動向を注視する」と語った。河野外相は「米国の懸念は日本も共有するところがある」としながら「世界貿易機関(WTO)に反する措置にならないよう注視する」と述べた。世耕経産相は一般論と断った上で、技術情報の開示要求や知財侵害などの市場わい曲的措置は「日本にとって深刻な懸念だ」と指摘した。 3/23付日経新聞

                | Yuriko Goto | 世界経済 | 12:23 | - | - |
                暮らしたいのは「生活の質」と「幸福度」が高く、生活コストが低い国
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                  JUGEMテーマ:幸せなお金と時間の使い方

                  <フランクフルトの欧州中央銀行広場>

                   

                  幸福度生活コストと、世界の都市や国のランキングをご紹介してきましたが、本日は「生活の質」のお話。

                   

                  マーサー 2018年世界生活環境調査(Quality of Living Survey)‐都市ランキング 」は、やはり国際企業が駐在員の諸手当や待遇などを決める際に利用している調査で、調査対象項目は下記の通りになります。

                   

                  1. 政治・社会環境(政情、治安、法秩序等)

                  2. 経済環境(現地通貨の交換規制、銀行サービス等)

                  3. 社会文化環境(メディアの利用、検閲、個人の自由の制限等)

                  4. 健康・衛生(医療サービス、伝染病、下水道設備、廃棄物処理、大気汚染等)

                  5. 学校および教育(水準、およびインターナショナルスクールの有無等)

                  6. 公共サービスおよび交通(電気、水道、公共交通機関、交通渋滞等)

                  7. レクリエーション(レストラン、劇場、映画館、スポーツ・レジャー施設等)

                  8. 消費財(食料/日常消費財の調達状況、自動車等)

                  9. 住宅(住宅、家電、家具、住居維持サービス関連等)

                  10. 自然環境(気候、自然災害の記録)

                   

                  安全で衛生的、環境が良くて、住宅や教育、病院、交通機関などのインフラが整っていて、政治的にも安定。つまり、人なら誰しも「住みたい」と思えるような都市です。

                   

                  さっそくですが、上位10都市の順位は下記の通り。

                   

                  1 ウィーン (オーストリア)

                  2 チューリッヒ (スイス)

                  3 オークランド (ニュージーランド)

                  4 ミュンヘン (ドイツ)

                  5 バンクーバー (カナダ)

                  6 デュッセルドルフ (ドイツ)

                  7 フランクフルト (ドイツ)

                  8 ジュネーブ (スイス)

                  9 コペンハーゲン (デンマーク)

                  10 バーゼル (スイス)

                  10 シドニー (オーストラリア)

                   

                  非常に興味深いのは、ウィーン、チューリッヒ、ミュンヘン、デュッセルドルフ、フランクフルト、ジュネーブ、バーゼルとドイツ語圏(またはドイツ文化の影響を受けている)の都市と、オークランド、バンクーバー、シドニーとアメリカ合衆国を除く環太平洋の英語圏の都市で9割と、ほぼすべてを占めていること。

                   

                  10位圏外をみていくと、シンガポール25位、サンフランシスコ30位、ボストン35位、ホノルル 36位、シアトル 44位、ニューヨーク 45位、そして犯罪率が高いロサンゼルスは64位。東アジア圏は、日本が東京 50位、神戸 50位、横浜 55位、大阪 59位、名古屋 64位。韓国・中国圏は、香港71位、ソウル79位、台北84位、上海103位、北京119位となっていて、やはり幸福度調査と似たような順位です。

                   

                  幸福度調査の考察で私が行った大まかなグループ分け順位と違うのは、自然環境が厳しいせいか中東の国々は相対的に順位が低くなっているのと、南米の国々が犯罪率の高さや交通、環境などのインフラ面からアジア発展途上国並みになっているところ。

                   

                  その国で生まれ育った人にとってはたいして気にならなくても、駐在員にはこたえるということかもしれません。

                   

                  以下は、この3調査で入手できたデータを表にまとめたものです。

                   

                   

                  スイスやコペンハーゲンなど生活の質が高い都市は生活費も高いですが(ヨーロッパでは生活費は駐在員も一般の国民もあまり変わらないと思いますが、シンガポールは前回も書いたように駐在員と国民の生活費はまったく違います)、同じ上位に入っていながらもドイツやオーストリアは、他の北欧諸国やスイスと比べても比較的生活コストは安いです。

                   

                  最近は随分高くなってしまったとはいえ、カナダやオセアニア2国も物価は北ヨーロッパやアメリカの大都市に比べるとまだまだ生活コストが低く、人種差別も比較的少ないため移民先として人気が高い国。英語圏ながらアジア人など有色人種の人口に占める割合が高く、住み心地が良いようです。

                   

                  「衣食足りて礼節を知る」ではないですが、いろいろな国を見ていると、まず産業の発展があってある程度社会的なマネーストックができると、社会インフラや文化・教育などへお金が流れていきます。

                   

                  しかし、そのような社会的資産を維持・発展させていくには継続的に一定の資金が必要になりますので、どの国も知恵を絞ってさらなる産業振興策を考えたり、海外から資本や移民を受け入れたりしながら、自国民の進むべき方向性を探っているのだと思います。

                   

                  そんな政策や国民の意思決定が正しいかどうかは、この3調査を継続的にみていくことによってある程度検証可能ではないでしょうか。

                  | Yuriko Goto | 世界経済 | 13:12 | - | - |
                  人は多きに流れる。〜 マラッカで都市化を実感
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                    JUGEMテーマ:国際社会

                    2005年版の『国連世界都市化予測』報告(UN World Urbanization Prospects)によれば、20世紀は世界人口の急速な都市化を見た時代であった。1900年に2億2000万人(世界総人口の13%)だった都市人口は、1950年には7億3200万人(世界総人口の29%)に、2005年には32億人となり、世界人口の49%が都市に住むようになっている。同じ報告書によれば、2030年には都市人口は世界人口の60%(49億人)となっていると予測されている。 −−Wikipediaより

                     

                    昨日も一日中、マラッカのあちこちをうろついて、深夜近くにシンガポールに戻りました。

                     

                    一昨日と同じく、マラッカ市内は新しくできたビルやショッピングモールだらけで、数年前にぽつぽつでき始めたときには夫と「こんなとこにこんなに作っちゃって大丈夫かね?」と言い合っていた街から少し離れたモールにもテナントがちゃんと入っていて、改めてマラッカの都市化の進行状況がわかりました。

                     

                    Wikiによると、マラッカの2014年失業率は0.9%。2.1%のシンガポールもあっと驚く低失業率で、最大の産業である観光を含むサービス業と並んで製造業(マラッカは食品製造業の集積地としても有名)も高成長しています。

                     

                    これだけ失業率が低い=職がたくさんある、という状況ですと当然、あちこちから人が集まってきます。

                     

                    2000年から2017年までのマレーシア全体の人口増加率は2327万人→3192万人で37%増(すごい)なのに比べて、マラッカは63万人→91万人と44%増(もっとすごい)なので全国平均を20%近く上回っています。

                     

                    伝統的に外国人や外国資本を受け入れてきた実績も相まって、経済は順調(海岸近くは中国系ディベロッパーが埋め立てして不動産開発中)。

                     

                    2014年の州への投資総額44億リンギット(約1188億円)のうち4割にあたる18億リンギット(約486億円)が海外からの投資だそうで、州政府も余剰資金が潤沢。国に貸し付けもしています。

                     

                    外国から投資を呼び込む→仕事が増える→他の地域から人が集まる→増えた人のために不動産やサービス業などに投資が行われる、という好循環はまるでミニ・シンガポールのよう。

                     

                    冒頭の国連世界都市化予測のように、今後、ますます都市化が進んでいくであろうマラッカを歩きながら、水は低きに流れるけど、人は多きに流れるものであるな、と実感したのでした。

                    | Yuriko Goto | 世界経済 | 23:43 | - | - |
                    ブランド価値の意味、10年後。
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                      JUGEMテーマ:ビジネス

                      今年はけっこう長かった旧正月休みがやっと終わって学校が始まったと思ったら、小3の娘があるものに憑りつかれてしまいました。

                       

                      それは「光るスニーカー」。お休み中に同級生の1人が上海旅行をした際に買ってきたという、LED電球つきで歩くたびにぴかぴか光るスニーカーです。

                       

                      どうしてもこれが欲しくなってしまった娘は「そんなもの買いにわざわざ上海まで行くわけないじゃん」と母に一蹴されたのにもめげず、あちこちで聞きまくって市場調査を開始。シンガポールでも近所のショッピングモールの靴屋に行けば買えるという話を別の友人から聞き出してきて、先週末、晴れてモールに入っているあるブランド靴店に行きました。

                       

                      ところが、お目当ての靴のお値段は$89(約7,000円)。手持ちは$50(約4,000円)のみ(お年玉の残りは強制的に貯金させられた)。これでは買えないということであきらめるかと思ったら、今度はしつこくシンガポールの裏原宿、Bugisでも買えると誰かが言ってたと主張。あまりにうるさいので根負けしてごちゃごちゃのショッピングモールに行ってみたら、確かに$45(約3,600円)で売ってました。もちろん値切って$40で購入。結果的にブランド店の半額以下で購入できたことになります。

                       

                      品質はどちらもほぼ同じ。メイド・イン・チャイナで、何回かチャージするうちにどうせどちらも壊れるでしょう(数回で壊れたらもちろんクレームつけに店に行きます)。で、その頃には娘もだいぶ飽きていると思うので、元は取れている。

                       

                      娘にとって大事なのは「光る」という機能であり、ブランドというイメージではない。ブランド品のほうが光る機能が強いかといえば、若干はあるかもしれないけれど、たいした違いはない。

                       

                      いろいろ考えるだに、やはり倍以上のお金を払ってブランド品を買う必要はないな、という結論に至りました(すでに購入はしているので考えただけですが)。

                       

                      閑話休題。

                       

                      もう20年以上前の話になりますが、香港で仕事をしていた頃、深圳のある縫製工場に行ったことがあります。

                       

                      この工場にはいくつかのラインがあり、当時、1つのラインではユニクロがビジネスモデルとした香港の低価格カジュアルブランド、ジョルダーノのポロシャツ、隣のラインでは米高級カジュアルA社のポロシャツを縫製していました。

                       

                      同じ工場ですから、若干のスキルの違いはあれ、ミシンを踏んでいる工員さんも管理する社員も同じ。生地や付属品などの材料もメーカー支給品を除けば工場手配ですから、やはり若干の品質の違いはあってもたいして変わらない。ポロシャツですからデザインの違いもほぼなし。ですから工場出荷価格はほぼ同じです。

                       

                      しかし末端の小売価格は下手をすると10倍近く違います。

                       

                      この値段の違いは何か?

                       

                      やはりブランドでしょう。同じポロシャツでも胸に入っているロゴマークによって、それを見る人の喚起するイメージが違う。そのためだけに、メーカーは巨額の広告費を使ってブランドイメージを作り上げ、コストに見合った価格を商品につけるのです。

                       

                      Apple社の「Apple」は世界で一番価値あるブランドと言われますが、i-phoneをはじめとする商品コンセプトや性能、機能に優れる以外に、やはり「Apple」という言葉から連想される若々しさ、先進性、自由、高品質、偏見のなさ、などなどのイメージは、商品そのものというより、Apple社がこれまで費やしてきた広告費とその広告によるところが大きいと考えます。

                       

                      現在もSNSを開くとApple社の広告は頻繁に目に入りますが、同じくらいの量でサムソンや他の中国メーカーのスマホ広告も入ってきます。しかも私のようなおばさんと違い、娘の世代が一番よく開くSNSは動画サイトであり、ここでは広告よりもコンテンツを提供するYouTuberの映像のほうが視聴者の購買行動に影響を与えます。

                       

                      実際、今回の光るスニーカーを買う前も、娘は一日中パソコンの前に陣取っていろいろな光るスニーカーを履いたYouTuberの動画を見比べていました。この時点で「こういうデザインがほしい」というイメージは出来上がっていたのではないかと思います。

                       

                      これまでのビジネスの定石は、絶対に他社がマネできない機能をもつ「オンリーワン」商品(サービスを含む)を作るか、多少似た商品があったとしても大量の広告でブランドイメージを作って「ナンバーワン」商品にするか、どちらかが正しいとされてきました。前者では販売価格の優位性、後者ではシェア確保による販売数の優位性が期待できました。

                       

                      しかし、SNSがここまで普及し(いっぽうでこれまでブランドイメージ確立に多大な貢献をしてきた既成メディアが凋落し)、YouTuberをはじめとする多様な価値観の人々が商品価値を決定する時代になると、このような定石が通用しなくなってきています。

                       

                      これからの時代、ブランドと価格の相関関係、もっといえばブランド価値そのものの概念も進化していくのではないかという予感がしています。10年後が楽しみです。

                      | Yuriko Goto | 世界経済 | 10:00 | - | - |
                      インダストリー4.0時代のグローバルスタンダードは「性急」
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                        本日のブルームバーグニュース日本語版Tweetで、こんなビデオが流れてきました。

                         

                        インタビューを受けているのはウーバーCEO。

                         

                        今後の交通手段変化のポイントについて「自動運転、電気自動車、シェア」を挙げた後、「万能の自動運転車が完成するのはまだ先の話」とすぐには実現不可能と強調。そして語る今後の目標は、18か月以内に自動運転車を導入(テストではなく公道に)。試行錯誤を重ね、5年後には完璧な自動運転車を完成するというものです。

                         

                        自動車メーカーでもないウーバーがここまで自信をもって自動運転を語るのもすごいと思いましたが、何より驚いたのは「まだまだ先になる」という時間がたった5年後だったということです。

                         

                        この計画、今年1月に米展示会でトヨタがAmazonやウーバーなどと自動運転で提携すると発表しているようですので、日本企業も積極的に関与しているはずなのですが、人手不足が深刻で問題山積の運輸業界をはじめ国内でいつ頃から自動運転が本格的に導入できるのか、という話題は日本ではほとんど出てきていません。

                         

                        2015年の政府発表では、2020年代前半にドライバーつきの自動運転システムを市場化、同後半には完全自動運転システムの市場化を目指すとしているようですが、もしこのペースが変わらないとしたら、ウーバー(=米企業)に5年の遅れをとります。その間には単なる自動運転車を超える技術が出てきていることでしょう。

                         

                        昨年はテスラがオーストラリアで世界最大のリチウム電池蓄電設備を100日で完成させる(もしできなかったら建設費をすべて負担する)と豪語し、実際にそれをやってのけました。この例からもわかるように、技術革新の凄まじい競争に打ち克つためには、とにかくスピード、開発も意思決定も実際の生産も、とにかくこれまで以上のスピード感で進めていくことが最重要課題です。

                         

                        もしそれをしなければ、すぐに技術は時代遅れになり、誰もその会社の商品もサービスも買ってくれなくなることでしょう。

                         

                        シンガポールをはじめ外国人ビジネスマンと話していてよく愚痴られるのは、とにかく日本企業は意思決定が遅い、という話です。本社へのお伺いなど社内の根回しに時間がかかる大企業のみならず、中小企業でもせっかちなワンマン社長がすぐに決めてすぐに動く会社以外は、たいてい「じっくり考えてから」と意思決定に腰が重いのは共通の特徴。考えている間に死んでしまう会社も決して少なくありません。

                         

                        いつの時代も技術の進歩は産業構造を変えてきましたが、特にインダストリー4.0の時代に突入した現代では、スピードを制する者がビジネスを制するといっても過言ではないと私は考えます。

                         

                        「急いては事を仕損じる」が長く文化の中に根づいてきた日本ですが、「見る前に跳ぶ」くらいの性急さを性急に身につけることこそ、現在の日本のビジネスマンに絶対に必要なことであると思います。

                        | Yuriko Goto | 世界経済 | 17:00 | - | - |
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