ASIAN NOMAD LIFE

日本、香港、中国で生活・仕事をしてきてシンガポール在住7年目。
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障がいがわかって改めて感じた子どもへの愛
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    JUGEMテーマ:幸せなお金と時間の使い方

    ■ADHDと診断された娘

    7歳の娘がADHDと診断されました。

     

    ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)とは注意力を保持したり、じっと同じ姿勢のまま座っていたりすることができないという脳の欠陥が引き起こす発達障がいです。

     

    このうち、忘れものが多い、他の人の話を集中して聞けないなど集中力の欠陥は「ADD(注意力欠陥)」と、じっとしていられない、授業中でも立ってうろうろしてしまう、一方的に自分の話したいことを話すなど「多動性」「衝動性」欠陥と言われ、娘はこの両方ともがある「混合型」に分類されました。

     

    ジョンソン&ジョンソン社が発行している「ADHDの子をもつ親へのガイド」によれば、ADHDは20人に1人の割合で現れ、障がいとしてはかなりポピュラーな部類に入ります。有名なところでは女優のウーピー・ゴールドバーグさんやヴァージングループのリチャード・ブランソン会長がADHDだそうで、世界的ベストセラーになった黒柳徹子さん著『窓際のトットちゃん』のトットちゃんもADHDと思われる、と娘の学校のカウンセラーの先生が言っていました。

     

    このくらい一般的ですので、障がい者とはいえ、身体障がいや重度の知的障害の方々とは違い、一見すると健常者とほとんど変わりません。

     

    しかし、一方で、ADHDによる注意障害や多動などにより、自動車事故は障がいをもたない人と比べて約4倍、離婚や別居などは約3倍、麻薬やアルコール依存症などの危険は50%増加、学業や仕事が続かない割合は35〜46%増加するそうです。

     

    また、そこまでいかなくても、約束を忘れて守れなかったり、衝動性が「KY」な行動と見られて人間関係がうまくいかなくなったり、学業や仕事でも集中力がないため結果が出せないなど、成長につれて問題は解決しないどころか、却って深刻さを増していくようにも思えます。

     

    ■子どもに障がいがあることがわかったら

    実は、養子縁組の手続きを始めたとき、私が一番恐れたのが「もし子どもに障がいがみつかったらどうしよう?」ということでした。

     

    日本の特別養子縁組と同じで、シンガポールの養子に関する法律でも、一度子どもを養子として迎え入れて認められたら、その子どもを生みの親に返すことはできません。当たり前といえば当たり前の話であり、「障害があることがわかったから養護施設に戻す」などというのはもってのほかだとは思いますが、もしそうなった場合、「どうして養子なんてもらってしまったのだろうか?」という後悔や、さらに「この子さえいなかったら私の人生は違ったのに」という子どもへの憎しみが募っていったらどうしよう、という不安が消えなかったのです。

     

    そこで相談したのが、重度障がい者の息子をもつ社長仲間の1人でした。

     

    養子ではないものの、幼児のうちに障がいがみつかり、「1人では歯も磨けない」息子を夫婦で育てている彼に思いきって「障がい者の子どもをもつ気持ちってどんなもの?」と聞いてみました。

     

    「障がいがわかったときはショックじゃなかった、っていったらウソになるけど、障がいがあるからと言って子どもがかわいいことには変わらないし、逆に、僕たちがいなかったらこの子が生きていけない、って思ったら余計に愛おしく感じるものだよ」と彼は答えてくれました。

     

    まったく彼が言った通りで、私も今回、娘の障がいがわかって「障がいがあるこの子が、少しでも生きやすいように親としてできるだけのことをしたい」という強い気持ちを感じました。日常生活ではさして気にすることもない子どもへの愛情が、ふつふつと心の中から沸きあがってくるを、改めて認識したのです。これは夫も同じだと思います。

     

    ■子どもは成長、親も成長させられる。

    『産まなくても、育てられます』の中で著者の後藤絵里さんは、実子も養子も育てたらどちらも変わらず「自分の子」になると繰り返し語っていますが、我が家でもまったく同じで、普段は養子ということを意識することさえありません。

     

    一方で、これから数年後に迎える思春期を通じて、子どもが親離れして自立をしていく過程で、実子よりも養子である娘が余計に抱え込まなければならない心理的葛藤は多いだろうし、さらに障がいという要素が加わることにより、娘の問題が大きくなるであろうことはじゅうぶん予測できます。

     

    また、日本とは違い、ここは小学校入学以前から過酷な勉強が始まるシンガポールであり、息つく暇もない勉強漬けの毎日に必死でついていかなければなりません。普通の子どもでも大変なのに、障がいをもつ娘にとってはさらに大きなチャレンジであるとは思いますが、小学校の先生やカウンセラーの方々の協力も得て、何とか娘が大好きな学校に通い続けることができればいいなと思います。

     

    こうしていろいろな困難を乗りこえていくことにより、子は成長していき、親もまた、人間として成長させられていくのではないでしょうか。この年齢になってこんな経験ができるのも、養子を迎えることができたからだと感謝しています。

     

    ※よろしければ、こちらもお読みください。

    書評:『産まなくても、育てられます 〜 不妊治療を超えて、特別養子縁組へ』後藤絵里(著)

     

    | 後藤百合子 | シンガポール子育て | 16:36 | - | - |
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